有限会社アトミックハート

役者やタレントを目指す人にはちょっと参考になるかも・・

 わたくし・・27才の頃に、あと1年でお店を持つぞ!って決めて、28才の時に起業して晴れてお店をやることができたのですが、その前は18才から俳優を目指して日々頑張っていた時期がありました・・。 原宿でスカウトされたとか、友人知人がオーディションに勝手に応募して受かったとか、そんな華々しい経歴は一切なく、どこから手を付けて良いか全く分からなかったので、新聞に載っていた「エキストラ募集!」の広告を見て応募したのがはじまりでした。

もうまさに今の日雇い人材派遣とシステムは一緒で、いきなり電話かFAXで明日どこどこの現場に行ってくれ!(行けますか?じゃないところがミソ!)って連絡が来て、次の日朝早く集合場所に向かうといった感じでした。 でもまだ日雇い派遣の方がましで、ギャラは大体3千円、拘束時間は6時間以上は当たり前、交通費も無しで、たまに弁当支給といった超劣悪な環境でしたが、不思議と当時の僕は全く不満などなく、お金を稼ぎに来ているという感覚も無く、むしろドラマや映画の撮影現場を経験できる喜びや、売れっ子俳優や女優が撮影合間にどういう事をしているのかを見られたりできた方が面白かった感じでした。

でもそんなことを1年以上も続けているとやっぱりどうしたら○○さんみたいに主役級の役がやれるんだろう? どうしたら売れるんだろう?って思い始めたことと、ちゃんと芝居を勉強したいって気持ちが大きくなってきました。

でも手段がわかりません・・コネもないし・・そんな時、本屋で「デビュー」という雑誌が目に留まりました!(今でもあるのだろうか?)その名の通り、芸能界を目指したい人のためのオーディション雑誌で、当時の僕にとってはエロ本を買うよりもなぜか買うのに勇気がいりました(笑)

早速、家に帰って読んでいると大抵のオーディションが事務所や劇団の営利目的なんですが、ひとつ「東京アクターズスタジオ」というオーディションが目に留まりました・・なぜ目に留まったのかといいますと、思いっきり合格者はレッスン費無料って書いてあったんですよ! 僕は「そうだよな、そうだよな・・こいつを売るぞ!って思った奴から普通、事務所が金なんか取る訳ないよな?」なんて思い、ここは本気でアクターを育てて売りたいんだ! どんどん勝手な妄想がはじまり、履歴書を書いて応募しました。 そこでちょっと余談ですが・・

こういう役者やタレントが売り込みをするときに必ず必要なのが宣材写真といって、いかに自分が魅力的に写っているかという写真が必要になります。これは今の時代ならそこらじゅうに写真スタジオがあって、誰でも手軽に撮影できますが、今から20数年前はそうはいきません! エキストラで友達になった奴らどうしでロケハンして、写るんですで撮影しあいっこして現像に出すんです。これも今のデジカメ時代とは訳が違います! 現像確認するときのこっ恥ずかしいことといったらありません。全部自分しか写ってない、しかも顔もしっかりキメキメのオンパレードな写真をカメラ屋のオヤジと確認しあっている絵って、あなた想像できますか?

でも、役者を目指すってこういう恥ずかしいことの連続なんですよ! もし晴れてスターになれればカッコイイ役、華やかな交友関係、お金も沢山得られますが、それ以外はゴミのように扱われることがほとんど・・これはあまり一般社会では味わえないことだなぁと思いますので、いい経験させてもらった感じです。(笑)

 そんで、オーディションですが・・・これが受かっちゃったんです!その時19才。

この続きは評判が良ければ書きますね・・(笑)

宣材写真

ちなみにこれがその時代の宣材写真です・・たしか新宿都庁あたりで撮影した記憶があります・・